こんにちは。
名古屋では、隣人の顔をみたことがなかった私が、愛媛県伊方町で暮らし始めて、はやいもので約8ヶ月が経ちました。
そんな住宅街で生まれ育つとなんとなく今流行りの「田舎暮らし」に、憧れを持っている方も多いことでしょう!
まさに私はその一人でした。
「田舎暮らし」とは一体なんだ?
海や川で泳ぎ、釣りをして、魚をバケツに入れて持って帰り、囲炉裏で魚を焼く。
庭は野菜は栽培できるくらい広くて、すすきがゆらゆら風で揺れてる。
家は基本的に木で出来ていて、お節介なばあちゃんがいる。
そしてご飯が異常にうまい。
これが、私の「田舎暮らし」イメージです。
ほとんどがテレビや映画で取り上げられる田舎暮らしがそのまま田舎暮らしのイメージとなってるのがわかりますね。
そして、能天気で田舎暮らしの良いイメージしかありません。
そこで今回は、
「誰も教えてくれない 田舎暮らしの教科書」清泉亮 著 の第一章「田舎暮らしを決めるその前に」を参考に、愛媛県伊方町での経験をもとに田舎暮らしについて考えてみました。
1「人情の厚さが気詰まりに」
本著で紹介されている長野県の例では、こう紹介されています(p20、10行目)。
「村人は、決して自分のことはしゃべらない。...だけれども、村の人ひとりが知ったことは、それこそ瞬時に村をめぐっている。インターネットより速いくらいだよ(笑)。とにかく、相手のことは訊いて訊いて訊きまくる。でも、自分のことは絶対にしゃべらない。」
つまり、自分のことは絶対に語らないこと。
それが小さな集落での和を保つ秘訣なんですよね。
愛媛県伊方町では、どうでしょうか?
今思い返せば、確かに本人から自分の話をしている場面は少ないかもしれない。
でも、誰かが誰かの経歴やあれこれを語っている場面には、よく出会すかもしれない。もちろん当人がいないときに。
また私自身も口伝てで情報が伝わっている場面には、何度か遭遇したことがあります。
そのときは私は「すげー、情報まわるの早!」と思った程度でしたが、自分の情報が勝手に出歩いてしまうことに慣れていない人は嫌になるかもしれませんね。
SNSでも情報の公開範囲を制限している人も多いので、
自分の情報が勝手に出回ることに対して、抵抗感がある人はこれからどんどん増えるかもしれません。
そういう人にとっては、田舎暮らしは気が詰まるでしょう。
たまには気詰まる生活も愉快で良いんですけどね!!
※広報紙の情報は、予想以上にみんな読んでいる。
2:「田舎暮らしはカネがかかる」
本著によると、カネがかかる場面は
「国民健康保険料や介護保険料、住民税、そして冬場の灯油代」
そして、どの地域も田舎も、財政が厳しいため、カネがかかるという事実は
伏せたまま移住定住促進を行っているのが現状とのこと!!(←移住したい人は要チェック)
一方、愛媛県伊方町の暮らしはカネがかかるでしょうか?
保険料や税金は、それぞれの人によって異なると思うので言及しづらいですが、私の場合は、特段カネがかかっているとは感じていません。
もちろん定年後に移住してくる人にとっては、大きな問題でしょう。
灯油代については、私の家には暖房器具が何もないため、分かりません...
ガソリン代を見ていると、都市部よりは5円位高いので、灯油代も少々高いことでしょう。
それよりも、結局飲み会で使うカネが一番多い、きっと。
まずお店が少ない(お店がない?)ので、少し遠くのお店に車でいったら、代行を呼ばないといけないし、代行が普通に高い!!当たり前ですけれど。
がしかし、愛媛県伊方町の飲み会は一大行事で楽しいので、喜んでカネを自己投資できるかどうかにかかってくるでしょう。
って、他にお金を使うところがほとんどないので、トータルでは節約できているかもしれません。
3「自然を見る前に、人間を見る」
本著によると(P29、13行目)、
「移住してきたかたに移住理由を訊くと、一番多く挙がるのがやはり、景観を含めた自然環境を求めて、という回答である。」
「しかし、都会と比べどれだけ人口密度が低くても、隣人関係をは発生する。」
「考えられない振る舞いが地方では常識である。」
と、自然も良いけど、人間関係を考えるべし!と警鐘を鳴らしてくれています。
さあ、愛媛県伊方町の方はどうでしょうか?
ここでは、私が初めて伊方町に来たときに体験した、都会では有り得ないエピソードを紹介したいと思います。
私は、伊方町のある旅館に宿泊をすることになっており、16時ころにチェックインして、旅館の主人と少し雑談してから、近くを散策していました。
散策と夕御飯を終えて、21時ころに旅館の扉を開けると、パジャマ姿の旅館主人がこう一言。
『おう、おかえり!』
そして、雑談スタート。
これは、もうツッコミどころ満載です!!!!!!!
まず、パジャマ姿かよ!
その次に、「おう、おかえり」って!親戚のおじさんか!
さらに、帰ってきてすぐ雑談始めるんかい!笑
都会では、考えられない振る舞いですが、
私は、「こんな人間味を帯びた働き方ができるなんて!」とかなり感動しているので、伊方町に良い印象を持った大きなきっかけだと思ってます!
※自然に目をとられ過ぎず。
4「海辺の集落、山村の集落での鉄の掟」
5「還暦過ぎても消防団に強制参加」
本著によれば(P36、5行目・P38、9行目)、
「無償奉仕の毎日であることはまちがいない」
「ただ昨日を今日も、今日を明日もと唯々諾々と上から言われたことに従い、繰り返すだけである」
つまり、郷に入りて郷に従う。
それがすべてであり、従わざる者、田舎暮らしを安寧に送ることはできない!ということなんですね。
では、愛媛県伊方町では、どうでしょうか?
確かに根強く残る文化や伝統に違和感を感じるときもあります。
これは、初めて住む場所であれば、誰でもどこでも感じることでしょう。
なので、結局のところ、違和感を感じたときに自分自身がどのように感じるかどうかが重要になってくるんですよね。
伊方町では、特段に強制されることもない(私がそう思っているだけ?)ので、私は安寧に暮らしていると言ってもいいですね。
東京の超大量に人を運ぶ箱(電車)に毎日乗って、どんよりした気分になるくらいなら、毎日無償奉仕してた方がよっぽど良いですね。←これは、私的な意見。
※追いかけっこも、田舎の醍醐味?
ーーーーーーーーーーー
今回は、著書「田舎暮らしの教科書」と、私自身の経験をもとに「田舎暮らし」について考えてみました。
「田舎暮らし」は当然のことながら、愛媛県伊方町に限ったことではありません。
田舎暮らし・地方移住人気ランキングの東日本第一位の千葉県いすみ市、西日本第一位の山梨県北杜市(愛媛県松山市が西日本7位)など、
総合的(寛容度、税源の豊かさ、自然環境、都会からのアプローチ、医療アクセス、定住度の高さ)に見てもオススメの場所はたくさんあります。
ただランキングでは、あなたの住みやすい場所は計れません!
だからこそ、
- 「田舎暮らし」したいなーと考えてる人
- 「田舎暮らし」いいなーって思っている人
- 都会の喧騒から逃げたいなーってぼやく人
- のんびりした人生を送りたいなーって願う人
これらの人に、はっきり言えることは、【まずはお試し田舎暮らしした方がいい!】
ということです。
理由は、今回書いてきたこと、
特に人間関係に関しては、実際に住んでみなければ、自分自身がどう思うか感じるかが未知であるからです。
本著の最後のページに、このようにまとめてあります。
「肝心なことは、各種ランキングはあくまでも参考に、自分自身の気質に合った土地を探すこと、納得のいく場所を探すこと。これに尽きる。」
これは、本当に同感。
自分自身の性格や価値観に合った雰囲気の場所を探して、あなただけの移住ランキングを作ってみてはいかがでしょうか?